さあ退院
入院治療を開始して2週間目の検査で退院のGOサインが出た
「木曜日の朝 9時に先生(ドクター)からお話がありますのでそれまでに来てください」との連絡を受け
病院の近くのホテルに前入りして、朝もやの残る中、まだ起きたてのといった感じの病院へ
『おれ、何緊張してるんだろう?』ってくらい、昨夜は眠れなかった、眠く無かった
退院を控えた説明は、入院する時の説明とは真逆の安堵感で、空の青さもなんか気持ちいい
「きれいになってます」
肺のCT映像を見せられながら、素人目にもその違いがはっきり分かるくらい ”きれい” になっていた
「この歳(の患者さん)で、わたしが治療してきた中で一番の成績です」
なんて言葉ももらって、退院のうれしさが更にいっそうこみ上げる
「あとは 塩分を気を付けて下さい」
さあ病院のお昼ご飯を食べてから帰ろうか
「病院の塩味加減をよく覚えとかないと・・」と真剣に食べている
「決まって白身の魚が出てきた」
「サラダはドレッシングじゃなくマヨネーズだった」
「豆類、大豆はいいなあ・・」
なんて、自分に覚え込ませるように食べている
偉いな、しっかり勉強しながら食べている
家まで30分ほどの道のりは、周りの景色を見ながら
「昔、この辺の山に登って山菜取りをした」なんて話も
A hazy shade of winter
平和なひと時に
人の価値って、生きていることだな・・ってまた思った
健康であればいいには決まってるけど
生きているだけでいいよな・・
それだけで、周りに幸せを分け与えている
本人も生きていて幸せだと思ってるだろうし
人間の幸せって 簡単だけど なかなかそこに気づかないのかな?
これからまた一人で生活して行く親
この歳まで介護保険を使ったことが無い
実は以前、”要支援” の認定を受けたのだが、「自分で何とかなる」とか言って認定をやめてしまった
しかしながら、今回は病気入院治療だっただけに
家に着いたら、とりあえず ”包括支援センター” に相談に行ってこよう
退院の日だから、今がチャンスだ
これが数日したらまた「自分で何とかなる」と言い出すかも知れない
いろんな聞き取り、相談の後
「明日、親御さんとの面談にご自宅へ伺います」
これで見守りおしてもらえる
安心が一つ増えた
またこれからも生活を続けてくれ
生きてるだけで幸せなんだから