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捕手の打撃妨害=即ボールデッドではなく『監督の選択権』が発生するシチュエーションもある。

捕手の打撃妨害=即ボールデッドではなく『監督の選択権』が発生するシチュエーションもある。

こんにちはー。
週末少年野球コーチのじょびスポです。
先週末も練習試合が2試合あり、また主審を務めさせていただきました。
今回もなかなかイレギュラーなことが何度か起きたのですが、調べてみるとミスジャッジをしてしまっていたことが判明。
自戒の意味を込めて調べたことをブログにまとめておきたいと思います。

身長180センチの大人が小学生のストライクゾーンを判定しようと低くなるとかなりの中腰になり太モモがパンパンになっちゃいます(笑)。

打撃妨害

今回のシチュエーションの概要を曖昧な記憶を頼りにまず説明しますと・・・

1死走者2、3塁の場面で、投手の投球を打者が打とうとした時にキャッチャーのミットがバットに当たったのですが、ボールにも同時に当たり内野ゴロになりました。

ミットが吹っ飛ぶ貴重な劇的な瞬間を捉えた画像をお母さんからゲットしました(笑)

主審の僕はキャッチャーのミットにバットが当たったということで即座にタイムを掛けてプレイを中断。
打撃妨害を申告し、打者を一塁へ進塁させて走者をそれぞれの塁に戻し『1死満塁』にして次の打者でリスタートとしました。
しかし、この場合はミスジャッジだったことが分かりました。

何がまずかったのかと言いますと、キャッチャーミットにバットが当たったことが分かった段階でプレイを止めてしまったことです。
守備妨害ということは間違いではないのですが、即座にプレイを止めてしまったことがダメだったんです。

ミットにバットが当たってしまい打者が空振りをしてしまった場合はタイムをかけてボールデッドとし、打者に1塁進塁させることは正解です。
また、ミットにバットが当たった後にボールも打ってそれがファールになった場合もボールデッドとし、打者に1塁進塁させることも正解です。
今回はミットにバットが当たったが、同時にバットがボールにも当たりフェアゾーンにボールが飛んだことがカギとなります。
フェアゾーンにボールが飛んだ場合は打撃妨害があったことだけジェスチャーで伝えるとともにインプレイとしてプレーを継続しなければいけなかったんです。
そしてその後、プレーが止まった段階でタイムをかけ打撃妨害を申告し、打者を一塁に進塁させて走者を元に戻すということをしなければならなかったんです。

あれ?
結果的には同じことじゃん?
って思いますよね?
でも、ここからが大事なんです。

監督の選択権

打撃妨害の規則の中に次のような項目があります。

打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、塁上にいる全ての走者も一個以上の進塁ができたときは、妨害とは関係なくプレイが続けられる。全ての打者と走者が一個以上進塁し、さらに進塁しようとしてアウトになった打者や走者がいたとしても同様である。打撃妨害による失策も記録されない。
引用元Wikipediaより

捕手による打撃妨害があったとしても打者が一塁まで到達でき、なおかつ塁上にいる全ての走者が一個以上進塁ができた時は打撃妨害がなかったものとして普通にプレーが継続されるってこと。
つまり、今回のようなケースはインプレイとしてまずはプレーが切れるまでは継続しなければいけなかったんです。
例えば今回の内野ゴロの打球が普通に処理されて一塁で打者がアウトになったとしたら、その時点でタイムをかけて打撃妨害として打者に一塁に進塁させ走者を戻して1死満塁としてリスタートさせれば良かったんです。
打撃妨害があった時点でタイムをかけてしまったことが今回のミスジャッジとなります。

もう一つ大事なのが『監督の選択権』という項目です。
今回の場合、インプレイとしてプレーを継続していたとしたら、おそらく3塁走者は本塁に突入して1点が入り、2塁走者は三塁に進塁し、打者は一塁で内野ゴロでアウトになり2死3塁の状態で次の打者となっていたと思います。
ここで攻撃側の『監督の選択権』が発動します。
今回の場合を例にすると

  1. 打撃妨害を選択して1死満塁でリスタートする
  2. 打撃妨害がなかったものとして、今起きたプレーを活かして1点入った状態で2死三塁でリスタートする

このどちらかを攻撃側の監督が選択する権利が生まれます。
通常は打撃妨害を選択して1死満塁でリスタートさせると思いますが、もしこれが最終回で3塁走者がサヨナラのランナーだったとしたらどうでしょう?
守備側としたら1点取られてサヨナラ負けとなってしまっていた場面が、1死満塁でリスタートできるとしたら九死に一生を得るような場面になってしまいます。
逆に攻撃側だったとしたらサヨナラ勝ちと思ったのに打撃妨害でもう一度やり直しになっちゃいますし、最悪の場合は後続がアウトになりサヨナラ勝ちを逃すことにもなりかねません。
だからプレーが切れた段階で打撃妨害となった場合に監督が審判に『監督の選択権』を行使する機会が生まれるんです。
ただし、審判から攻撃側の監督にわざわざ『どちらにしますか?』と確認にいくことは基本的にしないので、このルールを知っているかが大切になってくるので、ご注意くださいませ。

活字だと分かりにくいかも知れないので、打撃妨害と監督の選択権についてまとめてあった動画があるので実際のプレーも含めてご覧ください。

なかなか起きるプレーではありませんが、このルールを知っておくことは大切です。
主審をする場合にはプレイを止めずに継続させることが正しいジャッジですし、もし攻撃側の監督だったとしたら選択権を行使して得点を取ることができるかも知れません。
細かい野球ルールって難しいかも知れませんが、知っておくことは大切ですね。
今回もミットを叩かれたキャッチャーの子にも打者にもケガがなかったのは幸いでした。
もし、次に同じシチュエーションが起きた場合には正しいジャッジができるように気をつけます。
それでは、またっ!



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