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1点ビハインドの9回表二死三塁、敬遠からの神走塁!このプレーで何が起こっていたのかを考察してみる。

KeithJJ / Pixabay

こんにちはー。
高校野球の暑い夏が続いております。
愛知県だけでなく、全国各地で熱戦が繰り広げられています。
母校に甲子園に出て欲しいなぁーーって熱烈応援中の僕です。

超ギャンブルスタート

何気なくTwitterを見ていたら『超ギャンブルスタート』という動画つきのツイートを発見。
僕からしたらギャンブルではなく素晴らしい神走塁だと思いました。
そのツイートがこちら。

今日はこの走塁について何が凄かったのかを書いてみます。

プレーの状況把握

奈良県大会の生駒高校VS大宇陀高校との試合でのワンシーン。
先攻の生駒高校が5対6で一点ビハインドでツーアウトランナー三塁で打者は四番打者の場面。
一点もやりたくない大宇陀高校は強打者の四番打者と勝負をするのではなく、敬遠で一塁に歩かせた上で次の打者以降でアウトを取って一点を守りきって勝ちたい場面。
この場面の敬遠というのは作戦として当然のプレーであり、責めるべきプレーではありません。
四番打者ってことは相手チームで一番打力の高い選手なんですから、確率的に勝負は避けるべきでしょう。

敬遠された四番打者が四球となり一塁に走っていく・・・これは普通のプレーですが・・・
その直後、一塁ベースを踏んだ直後に一気に二塁を奪おうと走り出すんです。
そこでキャッチャーが焦ってボールを投げて暴投となり、その隙を突いて三塁ランナーがホームイン!!!
同点となった場面です。

何が凄かったのか?

推測での話も入りますが、その辺は僕の主観ってことでご勘弁を。
生駒高校がどういう野球をやるチームなのかは分かりませんが、普段から走塁に関する意識が強いチームだと思います。
隙があったら次の塁を狙おうという姿勢を持った僕が好きなチームスタイルなんじゃないかな。

選手全員が集中を切らしていない

まず素晴らしいのがここに関わった選手が集中を切らしていないということ。
敬遠されたことで一瞬気が抜けてしまうのは普通のことであり、現に相手チームは一瞬集中を切らしてしまいました。
四球となった四番打者は集中を切らすことなく、隙をついて二塁を奪いにいくような果敢な走塁を見せます。
彼は間違いなく集中していましたが、三塁ランナーも集中しており相手にミスが出たり、キャッチャーが二塁にもし投げるようだったら本塁突入を狙って集中しています。
っで、実際に慌ててしまったキャッチャーが暴投をしてしまったことで一気に本塁を陥れた神走塁でした!

ネクストバッターのバット引き

しかし、僕が注目したのはもう1人のプレイヤー。
次の打者が素早くバットを下げに行ったシーン。
もし僕が時打者だったら、よーし打ってやるぞぉーって気合いを入れながら打席に向かうところであり、こんなに早くバットを下げには行けないと思います。
それを素早く下げに行ったということはチームでこのプレーを狙っていたのではないでしょうか?
右打席にバットが置かれたままだと三塁走者が本塁に突入する際にスライディングの邪魔になるから早くどける必要があるんです。
逆に言ったら本塁突入を狙わなければバットを引く必要はありませーん。
ということから、このプレーは実際にやるかどうかはその場の判断だが、チームとして狙っている形の一つと考えられます。

その辺を踏まえた上でもう一度動画をご覧ください。

ねっ!みんな集中していて凄いプレーでしょ?!

普段からこのプレーの練習をしてるのだろうか?

成功したからこそ言えることでもあるんですが、普段からの練習の賜物でしょうね。
とはいえども、このプレーを練習しているのか?と言ったら、おそらくやってないと僕は思います。
でも、これに似た局面での次の塁を狙うための走塁練習はしっかりやってるんだろうなって思います。
たとえばランナー1塁3塁からの盗塁で三塁ランナーが本塁を狙う練習とか。
四球でキャッチャーが後ろに逸らしているような場面では、二塁を狙う走塁をするとか。
そういう普段からの積み重ねがこのプレーに出たのではないでしょうか?
(個人的感想です)

どうやったらこの本塁突入を防ぐことができただろう?

逆の立場で考えたら、どうしたら防ぐことができたのだろうか?
まずは、集中を切らさないことが大切です。
これに尽きるのかも知れないです。

二塁に走られても投げない

集中を切らさない前提で話を進めます。
四球で出塁した走者が二塁に走ったとしても三塁走者を本塁に帰さないことが最優先なので、ほっておいて投げないというのも一つの選択肢。
次の打者でアウト取れば試合終了だろ!という開き直りの気持ちが大事。

投手に向かってすぐ投げる

四球の走者が二塁にいこうとした段階で、三塁走者を確認して投手に素早く返すというのも一つの選択肢。
二塁ベース付近のショート・セカンドに投げてしまうと三塁走者が本塁を狙って走ってきてしまうことが考えられるので、その手前にいる投手に素早く投げることによって三塁走者を走らせず、なおかつ打者走者も二塁にいかせずに一塁に戻させることができると思われます。

二塁に投げると見せかけて、三塁走者を狙う

あ、やべぇーーー!二塁に投げなきゃ!って焦ってるように見せかけて二塁に投げるふり(偽投)をして三塁走者が塁を大きく離れているようならばアウトを取りに行く。
これは言うのは簡単だけど、実際にはなかなかやれないと思います。
だって、そんな余裕ないですもん。
普段からこういうことを想定して練習していなければなかなか難しい選択でしょうね。

次の塁を常に狙う姿勢を持った走塁が大切

プレースタイルの好き嫌いになってしまうかも知れないけど、僕はこういう隙のない走塁をするチームが好き。
自分たちもこういう気持ちでプレーしてきたし、少年野球チームでも教えていきたい部分。
ヒットが打てなくたって一点を取ることができるのも野球の魅力の一つだと僕は思ってます。
たとえば先頭打者が四球で出塁して、盗塁でノーアウトランナー2塁となり送りバントでワンアウトランナー3塁。
そこからスクイズや内野ゴロでも本塁に突入して1点を取ることができちゃうんです。
こういう部分も野球の醍醐味じゃないかなぁー。
集中を切らさず、次のプレーを想定してプレーすることが大事ですね!
あぁー野球やりたくなってきたーーー!

今日の記事で神走塁のことが少しでも分かってもらえたら嬉しいです。
それでは、またっ!


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