母の日の花
いつものように実家に着き、「こんにちは」
もう実家を離れて40年以上になるからなのか、気が付けば「ただいま」ではなくなっている
居間にいる親に体調など変わりの無いことや世間話をしてとりあえずアイスブレイキング、親子関係が冷えている訳では全然ないのでアイスではないが、普段あまり人と話してないだろうから一緒にいる時間にいっぱい話しをさせて楽しい時間になればと思う
こちらもこの歳になって通いではあるが親と過ごす時間を与えられたことがありがたい
机の上に角2の封筒が置いてある
食料品の買い出しや身の回りの世話、ケアマネージャーさんとの打ち合わせなどに追加して、今回はワクチン接種の予約を頼まれた
田舎なので、集団接種会場までの交通手段は街をクルクル回る小ぶりのバスが頼り
季節が良かったらいいのかもしれないが、今からは気温もどんどん上がって行くだろうし、五月雨・梅雨の長雨になっていくので、こりゃ大変
バス停まで行くのも、傘さして、保険証や問診票、接種クーポンを持って、それに杖を曳いて行くのは難儀
高齢で持病もあるので、当然のごとく かかりつけ医の許でお願いすることに
集団接種では無く「個別接種」を選択
個別接種は電話予約のみでネット予約は無い、これが「つながらないだろう」ということで、「息子さんにお願いして」とお医者さんの助言
日本津々浦々、高齢者だけで住んでるお宅はたくさ~んあって、みなさんどうしてるのだろう?と心配になります
地域ごとにいろんな人が手を差し伸べて予約から接種までを援助していくのでしょうが、「まあいいか・・」ってなるお年寄りもいると思います
それも、お年寄りは地域ごとの行事に対して普通に当たり前感があるから罪悪感を持ちながらの諦めの「まあいいか」を想像すると心配
そんなこと思うと、我が親はかかりつけ医さんに恵まれているなあと感謝です
なんとか接種までこじつけれると思いますが、本人は一方で「大丈夫やろか?」と少し怖がっている
無理もない、ワクチンは一般的に大丈夫なように無毒化したウイルスを注射して感染させ抗体を作らせるものだというふうに聞いてきたし、日常ではそれ以上調べることもしないし
とりあえず小さな心配事でも、安心させないといけないので
「今回のワクチンは今までのとは違って感染させないやつで・・・ええっと・・・それでその注射の成分がウイルスをやっつける抗体を作り出すように働いてくれて・・・・・・」
言ってるこちらもm-RNAが細胞に取り込まれて複製をつくりタンパク質を作って・・位しか分かってないし、副作用はどうなのってこともあるし、結局、何だか分からない説明をして、落としどころは
「分からんけど受けなきゃしゃあないなあ」
「そうだね、みんなで免疫を持たないと治まらないしね」
静かな街
わはっは!と笑うことが少なくなった
こんな年寄りにも生活の不便さが迫ってるなと感じる
周りに住んでる方々も一日に一回は高齢を気遣って声をかけてくれていたのに、今はその接点も自粛気味、街はシーンとしてる
毎月決まった日の「見守りサービス」もお休み
老人同士の月例の集まりももちろん中止
どこかへ出かける、外出って言っても家の近くをブラブラするくらい
人と話すと言っても向こう三軒両隣の知り合いとのあいさつくらい
その「〇〇くらい」がこの人たちにとっては大事な生活の一部だったのに違いない
人生は、長く生きているのがいいのでは無く、その日の満足によることを高齢の親を見て思う
一言の声かけ、ニコッとした挨拶、他愛のない話題、そんなんが大事なんだと思う
みんなにやさしい毎日が戻ってくるのを望んでやまない
粛々としているから
はじけた感じのこの曲
初めて聴いたときビックリマークが三つ付いた曲
We’re An American Band